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デストラクション大阪公演 
突然のライブレポート!

 デストラクション大阪公演
 突然のライブレポート!(LIVE)

 §1.旅は突然に!

 2015年1月11日11時11分。僕のスラッシュ・ドミネーションが始まった。と言ってもデストラクションの単独公演だが・・。まさにこのライブに来ることになるとは昨日まで実感がなかった。だってあるわけがないっしょ〜っ。準備期間がまるで取れていなかったからさ〜。

 しかしはるか昔にこの日のために取り寄せたデストラクションTEEにジージャンをひっかけて、カバンに投げ込んだ金を集めて、ポケットに突っ込んで足早に家を出た。「兎に角はなるようになれ!」今日はDestruction!あるのみ、後のことはその都度考えよう、世の中、なるようにしか成らないのだから。

 まずは切符を買ってのぞみに乗る。梅田シャングリラに向けて列車は走る。マイク、マルセル、トミー、今行くからな。スーパーとんぼ返り計画が実行に移る。


 §2.梅田シャングリラ!

 到着してキャパ400を実感した。最近参加のクアトロ広島は700、Zeppも1000だった。400か〜、こりゃ、盛り上げなきゃやばくねーか? 盛り下がったら速攻帰る勢いだわ。昨日のクラブチッタも1300だったわけだし、いきなり400か〜。かなり気合い入れなきゃだな〜。だって、まだ誰もいないんだぜ。激ヤバの予感。


 §3.物販スタート、開場待ち

 とりあえずコアなファン?が五人並んで物販15:00スタート。デザインはこの際何も言うまい、サイン会参加の抽選券付きと言うのでTEEをゲットした。あわよくばマルセルとずっ友写真を狙う。その為には何としても終演までは気を抜けない。物販なんてそんなミーハーな欲望を満たす場所。何人集まるのかが心配。

 今日はマルセルの「The Butcher Strikes Back」を聴きに来た。マイクの「Bestial Invasion」とトミーの「Armageddonnizer」を!そして「Reliese From Agony」で涙して、「Mud Butcher」でモッシュするために。

 そしてあわよくばリスペクトする、「Ace of Spades」を!天に届けるために!

 Lemmy! Forever!


 §4.開場!

 一応ラインらしきものが出来てきた。年齢層は高め、とは言え若者もちらほら。改めてドラゴンフォースは人気があったんだな〜。メタル女子も多かった。デストラクションは女子がほとんどいない。まあ、そんなもんかな〜。勝手に状況判断で慌てまくる。(⌒-⌒; )

 開場時間です、前に進んでください! えっ、この人数で開場?! まだ50人に達していないぞ。おい、おい。一応、A列1〜100、B1〜50と分けがあるものの、ほとんど来てない。おかげでめちゃ早く入場できたものの・・。それから長い待ち時間があった。その間にかなり詰まったようだった。後ろを振り返ると一応埋まって見える、ざっと250人くらいか。あのがら空きのスペースからしたら大したもの、もう最高にビッチリになったよ。(涙)
 BGMでもスラッシュ攻勢が続く、ただその中にモーターヘッドもひっそりと組み込まれていた。なるほどね。( ^ω^ )

 会場に入る際にドリンク代がワンコイン取られる、さてどこだ?バーは。(汗)バーカウンターが無い!まあ、ドリンクよりライブだ。早速会場の中に入ると、・・・ありました。え〜? ど真ん中?


 §5.開演前

 梅田シャングリラのバーカウンターがライブ会場内、しかもアイランド配置でライブ客席平場のど真ん中にあって、かなり驚かされた。個人的には邪魔で微妙に感じたんだけれど、かなりの客は前方のモッシュスペースを避けて後ろのこのあたりにいたから、意外にもバー周辺は人気のスペースのように感じられた。少なくとも賑わっていた。
「一体どんな奴らだ? 2日通し券を買った連中だろうか? 明日のクリーターついでに見ようとか言う奴らか?」と訝しがってみる。みんないろんなメタルTEEを着ていた。メタルのライブっていろいろなバンドTEEを着ていたな〜懐かしく思えてきた。古き良き時代。しかし、よく見るとどちらかと言えばおしゃれな若者が目立っていて、最前はどちらかと言うとガチなジジイが汗流しているみたいな状況に感じられて変な悲哀を感じた。(かなり偏った穿った見方なので無視してください。^_−☆)

 そんな感じで会場内の状況を観察しながら、BGMに耳を傾け、ステージ上のローディーの作業風景を眺めて待つ。マイクチェック、ドラムチェック、ギター、ベースチェックをしている。マイクチェックはドイツ語か〜。かなり時間が過ぎて、ローディーの動きが突然激しくなる。扉を開けてフライングVの黒いツヤなしのギターとツヤありのベースをバックステージに運んでいく。そして直ぐさまギターをランダムにかき鳴らす音が響く、ベースも追って鳴り響く。会場が瞬時にどよめき、一気にデストラクションコールに替わる。早い!待ってましたと言うより、知ってたよ的なこのオーディエンスの反応の良さ。流石大阪!


 §6.開演!

 それから客電が落ちる直前にドラマーのヴァーベル(はじめはトミー・サンドマンと勘違いしていた。2010年からデストラクションのドラマーはヴァーベルでした。)が位置につく。歓迎の歓声が沸き起こり、間も無く客電が落ちて、暗闇の中怒涛のギターとベースがリフをかき鳴らしながらでかい男と小さな男、マルセル・シューミア(Vo、B)とマイク・シフリンガー(G)が入場する。
 一曲目は予想通り「クルーズ・ザ・ゴッズ」。ライブでは必ずこの曲から入る。それにしてもこのサビに一瞬たりとも遅れぬ間合いバッチリなオーディエンスの食いつきは何? 凄すぎるんですけど・・。しかもヘッドバンギングしている。泣けてくる。おりゃ〜、負けちゃいられない、怒涛の如く頭で空を切る。やばい、やばい、やばすぎる〜。血管が切れそうになりながら、あたまを振る。メロイックサインを突き上げる。マルセルは並べられた三本のマイクの間を右へ左へと忙しなく移動してオーディエンスを焚きつける。マイクは小さいながらも激しく、ひたすらギターと格闘している。
「ネイル・トゥー・ザ・クロース」。怒涛のシンガロング曲が続く。
「ネイル・トゥー・ザ・ファッキン・クロース!」とオーディエンスがノリノリの合唱! 凄い! 凄い! と思う側から暴君たちのモッシュが始まる。早くもTEEを脱いでいる奴も暴れている。3人でこれだけの曲をやるバンドも凄いが、これだけの食いついてくるオーディエンスも凄い。大阪は治外法権と昔はよく言ったものだけど満更でも無い。やっぱり本当にぶっ飛んでいるんだな〜。


 §7.追悼レミー!

 マルセルが足元を指してステージ袖にいるローディーに噛み付く、演奏がしばし止み、その内容をマイク・シューミアにも伝える。多分足元に貼り付けていたセットリストに問題があったか何だな〜。やけに機嫌が悪くなる。
 ステージの足元には扇風機だったり照明だったり色々置いてあるんだけど、セットリストを足元貼ってあって、終演後にピックをばらまくのに合わせてマルセルが剥ぎ取って最前の客にセットリストをあげていたので、そう言うことだったのかな〜と後で思った。

 そしてライブは再開し、マルセルのMCがはいる。

「この間大切な人を亡くして、深い悲しみに僕らは包まれている。土曜日にレミーの葬儀があって・・、彼の歌をやろうと思う。」

 そのようなことをマルセルが言ってモーターヘッドの「エース・オブ・スペーズ」のリフを鳴らし始める。マイクが続く。僕は思わず絶叫し、モッシュに飛び込む。「レミー!」(おい、おい、こらこら。そこで盛り上がるな!(⌒-⌒; ))

 しかし、あれっ? と言う間に終わった。一曲はやってない、明らかに途中で強制終了したような終わり方だった。後でリクエストをオーディエンスに聴いた時に、「エース・オブ・スペーズ」って言った奴がいてさすがにムッとしながらマルセルが「これは俺たちの単独公演だからデストラクションの曲をやるんだよ!」と言っていた。まあ、あまり他人の曲で盛り上がったらヤバイのかもしれない。わから無いわけじゃ無いけどね。それでもやってくれて感謝!


 §8.新曲とモッシュ

 この単独ライブでは五月にリリースされるという新譜からの曲も幾つか披露してくれた。どのバンドでもそうだけれど、新しい曲ほど認知度が低くてウケが良く無い。あれだけ食いついていた大阪のオーディエンスにしても後半の最近の楽曲への食いつきはあまりよくなく、ひたすらヘッドバンギングと拳突き上げだけに終始している。しかし、この新曲はドラマーのヴァーベルがツーバスドコドコを頑張っていて、なかなか良かった。しかし、青山神に比べちゃうと、あまりに短いんだな。比べちゃいけないんだろうけどね。新譜は期待できそうだ。

 そんな中どんな曲にも変わりなく走り回るモッシュチームは良かった。今回は客入りの問題もあるから一概には言えないが、周りにあまり当たらずに回るモッシュは高評価だった。
 マルセルも、「メタルはヘッドバンギングでいいが、スラッシュはモッシュで走り回るものだ。」と言ってTEEを脱いでまで駆け回る青年を褒め称えた。今回のライブでは僕もかなりモッシュにチャレンジしたけれど、まだまだだった。結構弾き飛ばされて長くは回っていられない。


 §9.終演

 今回はアンコールが多かった。延べ2時間を超えるライブで、途中のリクエストアワーも含めると大満足の内容だった。
 最後の曲「ベスティアル・インベイジョン」で暴れて終わった。

 終演後にサイン会があり、ライブ終演直後なのにサイン会用の長テーブルに座る3人。最終的にカメラの使用禁止でずっ友写真はおろか写真自体撮れなかったが、握手して三人三様の違いが垣間見えたのは収穫だった。中でも一番小さいマイクが、一番熱く握手も負けそうなくらい強かった。

「お疲れ様でした。また会おう! 最高のライブだったよ。Destruction!」